テクニカルガイドDVDマスター作成ガイド
- マスターについて
- ご入稿可能なマスターについて
- DDPマスターとは?
- DVDの種類(フォーマット)と注意事項について
- 「DVD±Rマスター」作成規定
- 「DDPマスター」作成規定
- ディスクアットワンスについて
- ディスクアットワンスの確認方法
- トラックパス設定について
- ボリューム名について
- 高品質なメディアがマスターに最適な理由
- 弊社マスターチェックの取り組み
- マスターエラー内容と解決策
マスターについて
DVD プレスを行うためには、元となるデータをご用意していただく必要があります。
この元データをマスターと言います。マスターとして使用できるメディアや規格が決まっていますので、下記をご確認いただき完全マスターを作成してください。
「完全マスター」とは、
プレス工場でDVDプレス可能なDVDマスターのことです
「完全マスター」でなかった場合には、お客様にて修正いただき再入稿をお願いしております。
プレス工場で行うエラーチェックは時間が掛り、その分お客様へのご連絡も遅くなります。
マスターエラーが発見された場合には、納期延長となりますので予めご了承ください。
弊社マスターチェックの取り組みについて
ご入稿可能なマスターについて
DVDプレスを行う為に使用出来るマスターは、下記2種類となります。
DVD±RマスターDDPマスター
DDPマスターとは?
DDP マスターはDVDプレスを行う為に必要な音声、映像またISRCやPQ情報などの各要素が定義可能なファイルタイプのマスターです。DDPマスターの作成は、DDPマスター作成に対応しているライティングソフトを使用する必要があります。
DDPマスターの作成は専門的な知識が多少必要となりますので、オーサリングスタジオでの作成をお勧めいたします。
DVDの種類(フォーマット)と注意事項について
DVD-VIDEO 映像 |
最大収録時間 | DVD-5(片面1層) | 収録時間:約133分 |
DVD-9(片面2層) | 収録時間:約240分 | ||
注意事項 | DVD-VIDEO用のマスターは、VIDEOフォーマットで必ず作成してください。MPEG、AVIファイル等をそのままDVD-Rに書込みされるとDVD-ROMで仕上がってしまいます。 | ||
DVD-ROM データ |
最大収録時間 | DVD-5(片面1層) | 収録容量:4.7GB以内 |
DVD-9(片面2層) | 収録容量:8.5GB以内 | ||
注意事項 | windowsとmac両対応のDVD-ROMは、フォルダ、ファイル名に注意して作成してください。 |
「DVD±Rマスター」作成規定
- DVD±RマスターではCSSコピープロテクトが掛りませんのでご注意ください。
- DVD±RのメディアはCPRM機能が付いていないメディアを必ず使用してください。
- DVD±Rマスター作成には必ず「ライティングソフト」を使用してください。
- ライティングソフトの書込み設定を「ディスクアットワンス」に設定しください。
- 最大収録時間・最大収録容量に収まるように作成してください。(DVDの種類(フォーマット)と注意事項について 参照)
- 映像用DVDのマスターは、必ずVIDEO(映像)フォーマットで作成してください。
※MPEG、AVI等の映像ファイルをデータDVD(DVD-ROM) として書込みされた場合、映像用DVDとして仕上がりません。 - 良くある間違いですので、ご注意ください。
- DVD-9プレス用の書込みメディアは、DVD+R(DL)(デュアルレイヤー)を使用してください。
- DVD-9「DVD-VIDEO」はトラックパスの設定をOpposite(オポジット)にしてください。
- PC用コンテンツの場合には、マスター作成後にウイルスチェックを行ってください。
- マスター作成後に必ず再生確認を行ってください。
![]() DVD±Rマスター |
■書込みメディア DVD-5プレス書込みメディア DVD-R(SL)(シングルレイヤー) 4.7GB DVD+R(SL)(シングルレイヤー) 4.7GB DVD-9プレス書込みメディア DVD+R(DL)(デュアルレイヤー) 8.5GB ■ 書込み方式について DVD±Rへ書込む際には、必ず「ディスクアットワンス」で書き込みを行ってください。 ディスクアットワンスとは? ディスクアットワンスの確認方法
*1 DVD-9は必ずDVD+R(DL)で書込みを行ってください。
DVDの書込み用メディアは-Rと+Rがありますので、メディア購入時にご確認ください。 *2 DVD±Rマスターでご入稿の場合、CSSコピーガードを設定出来ません。 *3 リージョンコードはオール設定になります。 |
---|
「DDPマスター」作成規定
- DDP2.0フォーマットで書き出しを行ってください。
- DDPファイルをメディアに書込む際には、圧縮せずにそのまま書込みを行ってください。
- DVD-9(片面2 層)マスターはレイヤー0とレイヤー1の2枚のマスターをご用意ください。
- MACでメディアに書込む際には、Windowsで再生可能なISO9660で書込みを行ってください。
- 必要のないファイルをDDPファイルと一緒に書込まないでください。
![]() DDPファイル マスター |
■書込みメディア DVD±R(SL)(シングルレイヤー) DVD-9(片面2層)マスターはレイヤー0とレイヤー1の2枚のマスターをご用意ください。 書込みエラーを抑える為に、マスターに適したメディアを使用してください。 ■書込み方法 品番名フォルダに必要なファイルのみを入れて書込みを行ってください。 ※メディア入稿の場合は、ファイルを圧縮しないでください。 |
---|
ディスクアットワンスについて
ディスクアットワンスとは、書込み後にデータを追記出来ない書込み方式のことです。
書込み後にデータを追記出来る書込み方式をトラックアットワンスといいます。
ディスクアットワンスの確認方法
「ディスクアットワンス」に設定されていないことにより、CDプレスが行えないエラーが大半です。
このエラーは簡単に防ぐことができますので、CD-Rマスター作成後に下記手順に沿って確認してください。
Windows での確認方法
DVD-Rマスターをドライブに入れ、「コンピューター」より「ドライブ」(ドライブを右クリック)のプロパティを表示してください。プロパティウインド内の空き領域が0バイトになっているかを確認してください。0バイトになっていれば、正しくディスクアットワンスで書き込みされています。

MACでの確認方法
DVD-R マスターをドライブに入れ、デスクトップよりDVD アイコンを選択しファインダーより「情報をみる」を選択してください。情報ウインドウ内の空き領域が0KBになっているかを確認してください。0KBになっていれば、正しくディスクアットワンスで書き込みされています。

トラックパス設定について
トラックパスをParallel(パラレル)に設定された場合、レイヤー・ジャンピング・ポイントで映像が一旦途切れてしまいます。これを防ぐ為にトラックパスの設定をOpposite(オポジット)にすることをお勧めします。
※レイヤー・ジャンピング・ポイントとは?
データがレイヤー0からレイヤー1に切り替わる場所をレイヤー・ジャンピング・ポイントと言います。
ボリューム名について
ボリューム名は半角英数大文字とアンダースコア (_) のみで、半角32 文字迄で入力してください。
使用可能な文字・記号
_0123456789ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ
高品質なメディアがマスターに最適な理由
マスター用メディアと安価なメディアの検査を弊社内で行った場合に「マスター用メディア」を使用している方がエラーレートが少ないのがわかります。エラーを抑える為にも高品質なメディアのご使用をお勧めいたします。
弊社マスターチェックの取り組み
弊社ではお客様からご支給いただきましたマスターの簡易検査(書込みエラーレート検査)を行っております。
大半のエラーは書込み設定と書込みエラー(PI/POFエラー) によるもので、弊社ではこのエラーを未然に防ぐ為に専用エラーチェックツールにて確認を行っています。このエラーチェックにより構造的なエラー以外の大半を防ぐことが出来ます。但し、弊社で問題ないと判断された場合でもプレス工場での構造的検査/製造的検査によりNGと判断される事もあります。この点を十分ご理解の上、「完全マスター」作成をお願い致します。